頭痛外来について

その頭痛、「検査」ではなく「対話」から始めます。

頭痛のイメージイラスト

頭痛には、大きく分けて頭痛自体が疾患である一次性頭痛と、他の病気の症状として出現する二次性頭痛があります。
一次性には片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などがあり、二次性にはくも膜下出血、脳出血、脳腫瘍、髄膜炎などがあります。
前者の場合は命に関わるケースは少ないのですが、後者の場合は一刻を争うケースがあります。そのため、両者の見極めが重要となります。
またこれら以外に心因性頭痛や薬物乱用頭痛など難治性の頭痛もあります。

しかし専門医から言わせると頭痛の9割は問診のみで診断できます。片頭痛や肩こりからくる頭痛と言われている方でも診断が異なることが多くあるので、頭痛持ちの方はぜひ一度、当院の頭痛外来にて詳しくお話を聞かせてください。漢方薬やストレッチなど運動療法を含めそれぞれの患者様にあった治療法をご提案します。

このような症状の方はご相談ください

  • 市販の痛み止めが手放せない
  • 「片頭痛でしょう」と言われたまま、何年も同じ薬を飲み続けている
  • 頭痛のせいで仕事や家事を休むことがある
  • 天気が崩れる前や生理の前に、決まって寝込んでしまう
  • 「肩こりからくる頭痛」と言われたが、よくならない
  • 別の医療機関でMRIを撮り「異常なし」と言われたが、頭痛は続いている
  • お子さまが繰り返し頭痛を訴え、学校を休むことがある

頭痛は「体質」ではなく、診断のつく病気であり、治療で変えられる病気です。

日本には片頭痛の患者様が約840万人いるとされますが、そのうち医療機関を受診している方はごく一部にとどまります。「この程度で受診していいのだろうか」——その遠慮こそが、治療の機会を遠ざけています。どうぞお気軽に当院までご相談ください。

出典:※1・※4

当院の頭痛外来の特徴

1. 大学病院の頭痛外来を、そのまま桜川市へ

※山﨑医師の専門外来は第2・第4火曜午後です。
「大学病院と同じ体制」と申し上げるのには、はっきりとした理由があります。

東京医科大学茨城医療センターの頭痛外来は、山﨑 薫 教授と、当院院長の2名で担当していました。
その2名が、そのまま、けんせいクリニックの頭痛外来を担当しています。

診る医師が同じ、診断の考え方が同じ、治療の選択肢も同じ。当院の頭痛外来は、大学病院の頭痛外来の「縮小版」でも「簡易版」でもありません。同じ外来が、場所を変えて桜川市にある——それが当院の頭痛外来です。

  • 国際頭痛分類(ICHD-3)に基づき、頭痛のタイプを正確に分類して診断します
  • 大学病院で用いられているものと同じ治療選択肢をご用意しています
  • 高度な精密検査や入院加療が必要と判断された場合には、症状や病態に応じ、提携している適切な高度医療機関へのご紹介を行います

大学病院まで足を運ばなくても、紹介状がなくても、同じ医師の診療を受けていただけます。

2. 頭痛専門医による頭痛専門外来

当院では、頭痛専門医・神経内科専門医である山﨑 薫 医師(前 東京医科大学茨城医療センター 脳神経内科 教授)による専門外来を開設しています。

専門外来:第2・第4 火曜日 午後(原則予約制)
頭痛専門外来 / もの忘れ専門外来

頭痛専門医は、頭痛診療の専門的な研鑽を積んだ医師にのみ与えられる資格で、全国でも限られた人数しかいません。山﨑医師は大学病院で長年にわたり頭痛外来を担当し、頭痛診療に精通した専門医です。難治性の頭痛や、診断の難しい頭痛もご相談いただけます。

院長も頭痛診療を専門としており、上記以外の診療日に頭痛外来を担当しています。ただし通常の診療は他の疾患の患者様との兼ね合いもあり、頭痛の細やかな部分まで十分にお時間を取れないことがありました。その点を改善するため、山﨑医師に専門外来としてお力添えをいただくこととなりました。

両名とも東京医科大学茨城医療センターの頭痛外来を担当してきましたので、どちらの医師が担当しても、診断・治療の方針は共通しています。じっくり時間をかけて相談したい方は、第2・第4火曜午後の専門外来をご利用ください。

3. 院長自身が、重度の頭痛患者です

院長は、医師であると同時に、重度の頭痛と長年つき合ってきた一人の患者でもあります。頭痛の薬は、ほとんどすべてを自分自身の体で試してきました。

痛みで寝込んでしまい、仕事も家事も手につかない時間。「大げさだ」と思われるのではないかという後ろめたさ。薬を飲んでもなお、動けないままの辛さ。——そのすべてを、身をもって知っています。

「頭痛くらいで」とは、決して申しません。
「気のせい」「ストレスでしょう」で片づけることもありません。

痛みの強さも、頭痛が生活から奪っているものの大きさも、まず受け止めるところから診療を始めます。頭痛の辛さを本当に知っている、同じ頭痛持ちの医師と話をすること。それ自体が、治療の第一歩だと考えています。

頭痛は、周囲に理解してもらえるだけで心が軽くなるものです。診察室では、患者様と「頭痛あるある」の話で盛り上がることも少なくありません。身近に頭痛の辛さを分かってくれる人が少ないという方も、どうぞ一度、話をしにいらしてください。

けんせいクリニック 院長 塚本 浩

4. 初診で、いきなりMRIを勧めることはありません

頭痛で初めて受診したら、まずMRIを勧められた。そんな経験をお持ちの方は、少なくないと思います。しかし——

片頭痛をはじめとする一次性頭痛の診断に、MRIやCTなどの画像検査は、原則として必要ありません。

これは当院独自の考え方ではなく、『頭痛の診療ガイドライン2021』および『国際頭痛分類 第3版(ICHD-3)』が示す、世界共通の標準的な考え方です。危険な頭痛を疑わせる所見(レッドフラッグ)がない場合、画像検査を行っても診断は変わりません。

出典:※1・※2

診断を決めるのは、画像ではなく問診です。

  • 痛むのは頭のどのあたりか、片側か両側か
  • どのような痛み方か(脈打つ/締めつけられる)
  • 一回の発作は何時間続くか
  • 吐き気、光や音のつらさを伴うか
  • 体を動かすと悪化するか
  • 月に何日痛むか、痛み止めを月に何日使っているか
  • 生理周期、天候、睡眠、食事との関係は

出典:※2

こうした情報を丁寧に積み重ねることで、頭痛のタイプはほぼ確定できます。だからこそ当院では、レッドフラッグのない頭痛の初診で、画像検査をお勧めすることはいたしません。検査にお時間とご負担をかけるかわりに、その時間を問診に使います。

もちろん、下記「二次性頭痛について」に該当する場合や、経過の中で必要と判断した場合には、ためらわず画像検査を行います。必要な検査はきちんと行い、不要な検査は行わない。それが当院の方針です。

そのうえで、「やはり一度、頭の中を調べておきたい」というお気持ちも、よく分かります。検査をご希望の場合は、提携医療機関である「さくらがわ地域医療センター」で、すぐにMRI検査をお受けいただけるよう手配いたしますので、遠慮なくお申し出ください。

頭痛の主な種類

片頭痛

脳の血管が急に拡張すると、「ズキンズキン」と脈打つような片頭痛が起こります。吐き気を伴うこともあります。痛みは数時間〜2、3日間続き、体を動かすと悪化し、嘔気・嘔吐により日常生活に支障を来たしうる頭痛です。光や音、においがつらく感じられ、暗い静かな部屋で横になりたくなるのも特徴です。

不眠・過眠、片頭痛を誘発する食べ物などの生活習慣、女性ホルモンや生理周期の関係、気候や季節で起こることが多いです。

片頭痛の治療は、この数年で大きく進歩しました。発作を速やかに軽減してくれるトリプタンという特効薬に加え、発作を繰り返す方には予防のお薬が使えます。以前は注射薬のみでしたが、現在は内服の予防薬も選べるようになりました。「月の半分は寝込んでいた」という方が普通に働けるようになる例も珍しくありません。片頭痛でお悩みの方は、ぜひ一度当院までご相談ください。

出典:※1

ご注意:痛み止めの飲みすぎが、頭痛を悪化させることがあります

市販薬を含め、痛み止めを月に10日以上使う状態が続くと、薬そのものが頭痛を引き起こす「薬物乱用頭痛(薬剤の使用過多による頭痛)」に陥ることがあります。「効かなくなってきたので回数を増やしている」という方は、すぐにご相談ください。適切な治療で抜け出せます。

出典:※2

小児の片頭痛

当院では、お子さまの片頭痛にも対応しています

小児の片頭痛は、大人の片頭痛とは現れ方が異なります。頭の両側が痛むことや、痛みの性状がはっきりしないことが多く、一回の発作も大人より短時間で終わることがあります。頭痛よりも腹痛や吐き気が目立ったり、乗り物酔いをしやすかったりするお子さまもいます。

出典:※1・※2

「仮病ではないか」「学校に行きたくないだけではないか」と誤解されてしまうこともあり、お子さま自身がつらい思いをしていることが少なくありません。繰り返す頭痛を訴えるお子さまは、一度ご相談ください。診断がつけば、生活の指導とお薬で改善が期待できます。

当院は頭痛の専門家として、脳神経内科の視点からお子さまの頭痛を診ることができます。必要に応じて小児科専門医へのご紹介もさせていただきます。保護者の方のご相談だけでも構いません。

緊張型頭痛

肩や首の筋肉が凝ってくると、その付近の血管が過度に収縮したり神経が刺激されたりして緊張型頭痛が起こります。頭が締め付けられる痛みが長時間続きますが、ずきずきと痛むこともよくあります。また後頭部や首筋だけでなく、頭全体に痛みを感じることもよくあります。

頸肩部の筋肉のこわばりが原因なので、ストレッチなどの運動療法に加えて入浴やマッサージなどで筋肉を弛緩させることが効果的です。それに加えて当院では、必要に応じて漢方薬や内服薬で治療を行います。

但し、自己判断で運動療法を行うと、関節を痛めたりかえって症状が悪化することがありますので、まずは当院の頭痛外来を受診してください。

群発頭痛

群発頭痛は、2〜3週間にわたって毎日ほぼ決まった時間に数時間起きる激烈な頭痛です。有名な症状として、目の奥をえぐられるような激しい痛みがあります。あまりの痛さにじっとしていられず、動き回ったり、転げ回ったりする人も少なくありません。

患者数は比較的少ないのですが、働き盛りの男性に多く見られる傾向があります。飲酒などが原因となりますが、禁酒すれば治るというものでもありません。

生活に強い支障をきたす頭痛ですが、きちんとした治療で痛みはコントロールできることが多い頭痛でもあります。市販薬はほとんど効きませんので、当院までご相談ください。

そのほかの頭痛

心因性頭痛、後頭神経痛、副鼻腔炎による頭痛など、頭痛の原因はほかにも多岐にわたります。長く頭痛とつき合ってこられた方ほど、一度専門的に整理し直す価値があります。

二次性頭痛について

二次性頭痛は命に関わることもあります。一刻も早く適切な治療を行わないと、死亡したり、一命をとり止めたとしても後遺症が残ってしまうのです。

次の症状は一刻を争います。ためらわずに救急車(119番)を呼んでください。

  • 突然、生まれて初めて経験する激しい頭痛(ハンマーで殴られたような痛み)
  • しびれや麻痺、けいれん、ろれつが回らない、意識がもうろうとするなどを伴う頭痛
  • 発熱と首のこわばりを伴う頭痛

次の症状は、できるだけ早めに当院をご受診ください。

  • 頭の痛みがどんどん強まってきた
  • 50歳以降に初めて起こった頭痛
  • ものが二重に見えるなど、目の症状を伴う頭痛
  • がんや免疫不全などの病気を持つ患者様の頭痛
  • 姿勢を変えたとき、咳やいきみで悪化する頭痛
  • 頭痛のパターンが、これまでと明らかに変わった

こうしたサイン(レッドフラッグ)がある場合は、当院でもためらわず画像検査を行い、必要に応じて速やかに高度医療機関へご紹介します。

出典:※1・※3

初診の流れ

診断の精度は、問診にかけた時間に比例します。当院の初診は、じっくりお話を伺うことに時間を使います。

1.受付・問診票のご記入

痛み方・頻度・持続時間・きっかけなどを、専用の問診票にご記入いただきます。

2.医師による問診・診察

問診票をもとに、症状の経過を詳しく伺います。「いつからか」「どんなときに痛むか」「今の生活にどう影響しているか」——遠慮なくお話しください。あわせて神経学的診察を行い、二次性頭痛を疑う所見がないかを確認します。

3.診断と治療方針のご説明

頭痛のタイプを診断し、発作が起きたときの薬(急性期治療)と、発作そのものを減らす薬(予防治療)を組み合わせた計画をご提案します。生活習慣の見直しや、漢方薬・運動療法もあわせてご相談します。

  • お持ちいただくもの:保険証、お薬手帳、他院で受けた検査結果(お持ちの方)、頭痛の記録(つけている方)

よくあるご質問

Q. 他院でMRIを撮り「異常なし」と言われましたが、頭痛は続いています。

画像に異常がないことは、頭痛がないことを意味しません。むしろ「異常なし」=一次性頭痛である可能性が高い、ということです。ここからが診断と治療の本番です。画像の結果をお持ちのうえ、ぜひご相談ください。

Q. 子どもの頭痛も診てもらえますか。

はい、対応しております。小児の片頭痛は大人と現れ方が異なり、周囲に理解されにくいことがあります。繰り返す頭痛でお困りのお子さまは、どうぞご相談ください。必要に応じて小児科専門医へのご紹介もいたします。

Q. 市販薬でなんとかなっています。受診の必要はありますか。

痛み止めを月に10日以上使っている場合は、ぜひ受診してください。予防治療によって、発作の回数そのものを減らせる可能性があります。

Q. 山﨑先生の診察を受けたいのですが。予約や紹介状は必要ですか。

山﨑医師の専門外来は第2・第4火曜日の午後で、原則予約制です。お電話にてご相談ください。それ以外の診療日は院長が頭痛外来を担当します(こちらは予約不要です)。紹介状はどちらの場合も必要ありません。

Q. 頭痛以外の症状も相談できますか。

はい。めまい・しびれ・もの忘れなど、脳神経内科領域の症状もあわせてご相談いただけます。脳神経内科もの忘れ外来めまい

頭痛外来 担当医

第2・第4 火曜日 午後
専門外来(原則予約制)
山﨑 薫 医師 頭痛専門医・神経内科専門医/前 東京医科大学茨城医療センター 脳神経内科 教授
※ 同じ日程で、もの忘れ専門外来も担当しています
上記以外の診療日
通常の診療時間内
院長
  • 専門外来は予約の患者様を優先いたします。受診をご希望の方はお気軽にお電話でご相談ください。
  • 診療時間・休診日は、ページ下部の診療時間表をご覧ください。
  • 医師の詳しい経歴・資格は医師紹介ページをご覧ください。

頭痛は、我慢するものではありません。どうぞお気軽に当院までご相談ください。

0296-71-8111

診療時間・アクセス

出典
※1 日本神経学会・日本頭痛学会 監修『頭痛の診療ガイドライン2021』医学書院、2021年
※2 国際頭痛分類 第3版(ICHD-3)/Cephalalgia. 2018;38(1):1-211.
※3 Do TP, et al. SNNOOP10 list. Neurology. 2019;92(3):134-144.
※4 Sakai F, Igarashi H. Cephalalgia. 1997;17(1):15-22.
本ページは一般的な医学情報の提供を目的としたものであり、個々の診断・治療は診察のうえで判断いたします。